[掌編小説:002]私は軽トラックを使って花屋を営んでいる。移動販売という形で街中を巡っている。ある日のこと、駅前で一人の男性に声をかけられた。「すみません、花束を作っていただけますか?」私は彼の要望を聞き、花束を作り始めた。「これでいかがでしょうか?」私は作った花束を差し出した。彼は花束を受け取り、目を輝かせた。「ありがとう、これで彼女にプロポーズできます」彼はそう言って、走って行った。私は彼の後ろ姿を見送りながら、自分もこんな風に愛されたいと思った。